生命保険相談センター

コラム回心転意

社会人になったばかりの皆さまにとって、就職して初めて保険について考えるという人は多いのではないでしょうか。

何を選べばいいか分からない・・・かといって保険会社や代理店に勧められるままに加入すると、あとあと後悔するかもしれません。

FPの視点から見て、新社会人が加入を検討するなら優先したい保険種類は以下の3つです。

 

1.医療保険

2.貯蓄(運用)型保険

3.就業不能保険

 

加入のメリットや選び方のポイントを一つ一つ見ていきますので是非参考にしてみて下さいね。

 

1.医療保険

医療保険は入院や手術など自分の病気やケガに備える保険です。

健康保険制度により医療費の自己負担は通常3割で済みます。しかしながら自己負担部分に加えて健康保険適用外の費用(食費や差額ベッド代など)により出費が予想外に大きくなることも・・・医療保険で備えておくことは悪いことではないでしょう。

 

若いうちに加入するメリットも大きく、20代中頃までなら保障内容を必要最低限にすれば月々の保険料を1,000~1,500円前後に抑えることが可能です。共済やグループ保険といった選択肢もありますね。

 

入院や手術には無縁の若い方は多い反面、慣れない仕事で体を壊してしまうことや事故にあってケガをするケース、加えて女性の場合は出産時における手術のリスクなども考えられます。早いうちに加入を検討することをお勧めします。

 

2.貯蓄(運用)型保険

2つ目に紹介するのは老後の資産形成のための貯蓄(運用)型保険です。

個人年金保険や終身保険などに代表される、満期になったり解約したりした際にお金が戻ってくるタイプ保険商品ですね。その中でも運用に重点を置いた次のような保険は、若い人に特にお勧めできます。

 

・米ドルなどの外国の通貨で運用される保険(外貨建て保険)

・株式等の投資信託で運用される保険(変額保険)

 

運用型保険は、将来受け取るお金が為替レートや株価等の変動の影響を受けることから、日本円で金額が保証されている保険よりもハイリスクです。

 

ではなぜお勧めできるのか。もちろんメリットがあります。

 

それは年齢が若いうちに加入することで運用に『時間』を活用することができるからです。

運用する期間(=『時間』)を長くとることで為替や株価などの変動リスクを下げる投資方法は「ドル・コスト平均法」と呼ばれており、特に投資初心者にお勧めの投資方法とされています。

 

以前「ドル・コスト平均法」について解説していますので、よければそちらも参考にしてみて下さい。

 

リンク:長期投資の王道「ドル・コスト平均法」とは何か?

 

もう一つのメリットとして、死亡保障を同時に準備出来るという点もあります。

 

社会に出たばかりの皆さまに数千万円の死亡保障は恐らく必要ないでしょう。しかし万一の時の葬儀代等で200~300万円くらいならあっても良いですよね。

貯蓄(運用)型保険の死亡保険金を同じく200~300万円程度に設定することで月々の掛金も現実的な金額に抑えることが可能です。

中には死亡保障が含まれない商品もあるので、検討する際によく確認しましょう。

 

3.就業不能保険

最後に紹介するのは就業不能保険です。

 

先ほど多額の死亡保険金は要らない、と書きましたが、もし事故等で障害を負ったり、介護が必要な状態になったりした場合はどうでしょうか。

 

医療保険があれば入院中の医療費負担は補えます。しかし退院後に自分自身で生活しなければいけなくなった時は?

障害や介護にも公的制度があります。しかしそれだけで生活していけるでしょうか。同じ仕事を続け、同じ収入を得られるでしょうか・・・?

 

就業不能保険は、まさにそのようなケースに備えるための保険と言えます。

 

選ぶポイントは「どういう状況であれば保険金が支払われるか」ということ。保険会社ごとに特徴が出る商品ですので内容はしっかりと確認しておきたいですね。

医療保険や貯蓄(運用)型保険より優先順位は低いかもしれませんが、十分検討する余地があります。

 

まとめ

ここまで新社会人の皆さまにお勧めできる保険を3つご紹介してきました。

 

最近では費用対効果(コストパフォーマンス)を重視する風潮が強いですよね。保険においてコストパフォーマンスを最大限得る方法は「若い時に加入すること」に尽きます。

年齢が若ければ保険料が安くなることはもちろんのこと、健康なうちであれば多くの保険商品の中から選ぶことができることも有利と言えます。

 

将来を見据えて、自分自身にあった保険商品を選んで今の内からしっかりと準備をしておきましょう。

 

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