生命保険相談センター

コラム回心転意

もしもの時に家族を守るために──生命保険の“本当の意味”とは?

 

新年度の4月もあっという間に過ぎようとしていますね。

 

新生活を迎えた皆さまはようやく慣れたかどうか、といったところでしょうか。一方でこれまでと変わらない生活を送っている皆さまも忙しい毎日を過ごされていると思います。

日々の仕事、子どもの送り迎え、家事に育児…特に子育て世代の皆さまは、目の前のことで精一杯という方も多いのではないでしょうか。「自分にもしものことが起きたら」ということを深く考える時間はなかなかないかもしれません。

 

しかしその“もしも”は突然やってきます。事故や病気で働けなくなったり、命を落としたりすることは、残念ながら誰にでも起こりうる現実。

「そんなこと今考えたって仕方ない」と思うかもしれません。ですが本当に大切なのは「何かあってから」ではなく「何かある前に」どう備えるかではないでしょうか。

 

今回のコラムでは私たち生命保険相談センターの基本理念に立ち返り、保険に詳しくない方にもわかりやすく生命保険の役割と必要性を一緒に考えてみたいと思います。

 

 

目次

 

 

なぜ生命保険が必要なのか?──「収入が止まる」ことの現実

 

生命保険が果たす基本的かつ最大の役割は、収入を支える方に万一があった場合「遺された家族の生活を守る」ことです。

日本においては社会保障制度の一つに「遺族年金」があります。

「遺族年金」はざっくり説明させていただくと、加入者が亡くなった際、加入形態や家族構成に応じて遺族に支払われる年金のことです。

 

例えば40代の会社員が亡くなった場合、配偶者と高校生以下の子ども1人が受け取れる遺族年金(遺族基礎年金+遺族厚生年金)は・・・

 

月額およそ12〜15万円程度 となります。

 

※年収400万円~600万円想定、家族構成や収入によって変動あり(注)

 

 

これだけで住居費、教育費、食費や光熱費といった生活費の全てを支払っていけるでしょうか。

 

・・・難しいですよね。特に賃貸住宅の場合は住居を追われてしまうリスクさえあるでしょう。

 

生命保険は「遺族年金」だけでは補えきれない費用に備えるためのものであり、「自分に万が一のことがあっても、家族の生活が立ち行くようにするため」の手段となります。

 

 

生命保険でできること──「お金の心配」を減らす仕組み

 

生命保険に加入しておくと、被保険者が亡くなったとき受取人となる遺された家族にまとまったお金(一時金や毎月の給付)が支払われます。

これにより収入がなくなることによる急激な生活の変化を和らげることができます。

 

たとえば、小学生と幼児のお子さまがいる家庭で、夫婦共働きだった場合を考えてみましょう。

仮に夫が亡くなったとすると、妻の収入を考慮しても家計全体の収入は大きく減少することになります。

教育費や住居費、日常の生活費に加え今後必要となる教育費なども見据えると、減少した収入を補い家族が安心して暮らせるだけの保障が夫と妻“双方に”必要です。

 

共働き家庭では片方が残されても「ある程度はやっていける」と考えがちですが、実際には収入以外に“人手”も減ってしまうので残された一人にのしかかる様々な負担は倍増すると考えるべきでしょう。

もし保険という手段を準備してあればこれまでの生活水準を維持していくことが可能となります。

 

また、このような生活費等に対する保障は生涯にわたって準備する必要はありません。ご自身や配偶者、子供の年齢などから「特に準備が必要な期間」を見定め、必要なタイミングに保障が得られるよう保険に加入しておくことで、支払う保険料の無駄もなくすことができます。
「家族の生活を何年間支えるか」を基準に考えれば保険でカバーすべき具体的な金額の目安も見えてきます。

 

 

「どんな保険を選ぶべき?」をざっくり知ろう

 

生命保険には多くの種類がありますが、特に子育て世代にとって注目すべき保険は以下の2つです。

 

・定期保険:決まった期間だけ保障される保険。保険料は安めで保障内容もシンプル。

・収入保障保険:亡くなった場合、月々の“収入”のようにお金が支払われる保険。

 

どちらの保険も基本的には「掛け捨て型」。

「掛け捨てはもったいない」という意見があることも承知しておりますが、特に何千万円という高額な保障を準備する場合、保険料負担で考えれば「掛け捨て型」は合理的な選択肢となります。

 

保険選びで大切なことは「無理なく支払えるか」「今の生活と将来設計に合っているか」を考えて選ぶこと。

中でも収入保障保険は、必要な期間に必要な保障を効率よく用意できること、家計への保険料負担抑えられることの両方に適した保険となっています。

 

 

まとめ

 

生命保険というと「亡くなったときのためのもの」と思われがちですが、その本質は「家族の暮らしを守る」ための手段、つまり「今」を安心して生きるための支えであるとも言えるでしょう。

 

お子さまがいる世代は日々の生活で精いっぱいかもしれません。しかしながら一度立ち止まり「自分に何かあったとき、家族はどうなるか?」と想像してみることも時には大事なことではないでしょうか。それが保険と向き合う第一歩になります。

 

安心できる毎日のため“もしも”に備えることは、家族を思う人にこそ必要な選択なのです。

 

 

注:日本年金機構 遺族年金ガイド 令和7年度版(https://www.nenkin.go.jp/service/pamphlet/kyufu.files/LK03-3.pdf)を参考に計算

 

 

 

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